ひとりでいいもん。男より映画!と決めたもん。

映画観てる方が楽しいもん。癒やされるもん。年間映画400以上!映画依存症の私が独断と偏見と妄想により外れなし映画をご紹介します!

珍作の2作をご紹介します。「その男ヴァン・ダム」&「 最後の1本 ~ペニス博物館の珍コレクション」

傑作、秀作、佳作、名作、映画って色んな言い方があると思います。
このどれにも当たらないような作品が希にあると、私は取り敢えず"珍作棚"に置くことにしてるんです。
本日は、最近その棚に置いた"ドキュメンタリー(?)作品2作"をご紹介したいと思います。


1) その男ヴァン・ダム (2008)
2) 最後の1本 ~ペニス博物館の珍コレクション(2012)


『その男ヴァン・ダム』
原題JCVD


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本作はですね、あの!ヴァン・ダム自身の自虐的なギャグを随所にちりばめた、セルフ・パロディなんですよ。
ヴァン・ダムがヴァン・ダムを演じているんです。
でも、パロディって言って良いかどうか……。
ちょっと酸っぱい顔になる、若干引く台詞が満載なんです。
どんな台詞かって言うと、こんな感じですよ。
「そろそろ大作に出させてくれよ!」
「もう(撮影当時)47歳だよ、アクションきついよ」

大作の主演に決まるも、スティーブン・セガールに役を取られる!
「でもセガールも、初めてポニーテールを切って出演するんだから……」ってつぶやくヴァン・ダム。
うう、泣ける!



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80年代は人気があったけど、今は落ち目。
出演作はほぼ劇場公開されず、ビデオスルー。
次回作の出演料を前借りしたくらい、困窮してるヴァン・ダム。
本国ベルギーに戻って立ち寄った郵便局で、そこを襲撃した強盗に間違えられる。
でも落ち目だといえども、本国ではヴァン・ダムは国民的なスターです。郵便局の周りを、ヴァン・ダムのファンが取り囲む。
しかし郵便局の中で繰り広げられる、強盗と、落ち目スターのやり取り(てか、ヴァン・ダムの私生活の話ですが)が深く、切ない。
これだけヴァン・ダムと被る主人公なので、本作はフィクションでありながら"ヴァン・ダムのドキュメンタリー"と言っても過言ではないと思います。
その他にも「ジョン・ウー?ヴァン・ダムがハリウッドに呼んで、有名にしてやったようなもんじゃないか。でも、売れたら直ぐにヴァン・ダムを捨てた。ヴァン・ダムが呼んでなきゃ、ジョン・ウーなんて未だに香港で"鳩"を撮ってるよ」とか(笑)

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あのーですね、たまに拍手してしまう台詞があるんですよ(笑)!
喜ばせるなー。映画ファンのツボを突いてくるなーって、感心しました。
人気や実力はあるのに、作品に恵まれずに落ち目になってしまった。っていうヴァン・ダムの自虐的なギャグは、思わず笑ってしまった後に、ちょっと切なくて泣きたくなります。
でも本作はベルギー映画なんです。
「俺は空手で礼節を学んだ。ハリウッドでもそれを実行したが……」
うん、うん、そうではなかったんだよね(泣)分かるよ、ヴァン・ダム!
ヴァン・ダムの人柄が、よく分かる作品でもありますね。
本作をハリウッドで撮っていたら、かなり痛々しい作品になっていたかも知れません。
でも、まだ、まだ、まだ!尊敬の眼差しをヴァン・ダムに向けるファンが、ベルギーには沢山いる。
それが、救いです。
だからこそ、その視線を受けて、再起を図ろうと真摯に困難に立ち向かうヴァン・ダムが輝くんです!
いや、こんなに輝いてるヴァン・ダムを観たのは初めてです。
演技派転向でもいいと思う。頑張れ、ヴァン・ダム!

PS ファンとヴァン・ダムのやり取りに、爆笑!かなりの"あるあるネタ"です。




『最後の1本 ~ペニス博物館の珍コレクション』

原題 THE FINAL MEMBER


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ご存知でしたでしょうか?
アイスランド共和国には、世界最大のペニス博物館があるそうなんです。
そこには、ほぼ全ての生物の雄のチョメチョメが展示されています。





館長のシグルズル・ヒャールタルソンは40年来、雄のチョメチョメを収集してるんです。
しかし、どうしても1本だけ展示することができないんです。
そう!ホモ・サピエンス!人間の男性のチョメチョメです。
この男性のチョメチョメが、博物館に届くまでのドキュメンタリーです。

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構成的には、
"300人と関係を持ったチャーリー・シーンもびっくりなチョメチョメを持つ90歳越えのアイスランド人"
VS
"自分のチョメチョメを「エルモ」と呼ぶ、かなり自分のチョメチョメ・サイズに自信を持っている、アメリカ人"
こんな2人の"俺のチョメチョメが一番だ"合戦を追った、ドキュメンタリーとなっております。
こんなに緊迫感のない、ドキドキしない、どーでも良い戦いを見たのは初めてです(笑)




90歳越えの老人は病気をされて自分のチョメチョメに自信を無くし、でも年齢的には(亡くなってから寄贈となるので)こちらの方が候補としては有力なんです。
アメリカ人のチョメチョメはかなり立派のようで、どうしても自分のチョメチョメを展示させたい!永久的に自分のチョメチョメが展示されるなんて、誇らしい!
まぁ、全人類代表として飾られるようなもんですからね。
なのでチョメチョメに星条旗のタトゥーを入れたり、サンタクロースのコスプレをさせたり、かなりアグレッシブなアプローチを仕掛けてきます。


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画像&メールを一日に何通も館長に送りつけるため、ちょっと辟易されている。
って、こんなやり取りがー、73分ほど続きます。
えっと、あのー、本当にどうでも良いです(笑)
しかも本作ぼかし入りですので、もう何がなんだか!
単なる「ぼかし映画」となっています。
もちろん、アメリカ人男性だって初老ですから、そんなの見たくないですけどね!
しかし、どこに、何に、誇りを持つかは人それぞれですね。
そんな、多様な価値観を見せつける本作でした。
因みにアイスランドでは、チョメチョメを定義する法的な長さが決まってるようです。
さて男性諸君、映画でご確認を。



PS 邦題、あざとすぎます(笑)